2009年05月14日

●なぜ、「太ったライオン」はいないのか

 前回、「早食い」「ながら食い」「ドカ食い」の3つは、確実に肥満
になる食べぐせであると述べました。確かに「ドカ食い」が肥満になる
ということは理解できますが、「早食い」や「ながら食い」は、なぜ肥
満になるのでしょうか。これについて考えてみましょう。
 動物の食欲は、脳の中にある「視床下部」というところでコントロー
ルされているのです。そこには「満腹中枢」というものがあり、お腹が
空いたら「食べよ」という指令を出し、満腹になったら「やめよ」とい
う指令を出して、食べる、食べないをコントロールしているのです。
 太ったライオンはいないといわれます。どうしてでしょうか。
 ライオンはお腹が空くとシマウマを襲いますが、満腹のときはたとえ
目の前をシマウマが通っても見向きもしないのです。また、シマウマを
食べているときでも満腹になったと感ずると、肉を残して立ち去るので
す。ですから、太ったライオンはいないのです。それは「視床下部」に
よって食欲がコントロールされているからです。
 しかし、人間の食欲は、「視床下部」の上部にある大脳によって左右
されるのです。この大脳は余計なことをするのです。食事をした後で「視
床下部」が満腹のサインを出しても、目の前においしいものが置かれる
と、大脳は「食べてみたい」という指令を出すのです。そうすると人間
はつい食べてしまう人が多いのです。これは食欲と食事のゆがみである
といえます。
 「早食い」の人は、「視床下部」で満腹中枢が満腹のサインを出す前
に食べてしまうので、食べ過ぎになってしまうのです。また、「ながら
食い」――例えば本を読みながら食べるような場合、脳が本を読む方に
行ってしまっているので、満腹中枢が正しいサインを出せなくなって、
つい食べ過ぎてしまうことになるのです。
 「早食い」を避けるということは「ゆっくり食べる」ということです。
ゆっくり食べると、満腹中枢は正常なサインを出せるのですが、それだ
けではなくもっと大事なことがあるのです。
 それは何よりも食べ物が胃や腸で消化吸収されることです。そのため
には約20分はかかるのです。したがって、20分以内に食事を済まし
てしまうと、満腹感が得られず、つい余計に食べてしまうことになりま
す。
 岡部正医師は、「ゆっくり食べることに役立つ食べ方」として、次の
ヒントを提供してくれています。
――――――――――――――――――――――――――――――――
 1.トーストは一度に2枚焼かず、1枚食べてから必要ならもう1枚
   焼く
 2.噛んでいる間は箸を下に置く
 3.テーブルマナーをきちんと守って食べること
 4.ご飯をおかわりしたいときは5分待つ
 5.食事の途中で中休みを入れる
 6.肉はスペアリブ、魚は焼き魚など骨付きで食べる
 岡部正著、『奇跡のホルモン「アディポネクチン」――メタボリック
 シンドローム、がんも撃退する』       ――講談社α新書
――――――――――――――――――――――――――――――――

●合理的で規律のある食事がアディポネクチンを増やす

 朝食は抜かないようにするべきです。それは、朝食が1日のスタート
にあたり、エネルギーを補給する役割を持っているからです。もし、朝
食を抜くと、脳の栄養不足と体のエネルギー不足を招き、ガソリン不足
で車を走らせるようなことになってしまうからです。朝食の基本原則は
次の通りです。
――――――――――――――――――――――――――――――――
     糖質 + たんばく質 + ビタミンとミネラル類
――――――――――――――――――――――――――――――――
 最優先すべきは「糖質(炭水化物)」です。ご飯やパンなどがそれに
該当します。糖質はたんぱく質や脂質に比べて消化・吸収が良く、エネ
ルギー源として即効性があるのです。
 「たんぱく質」は体温を上げる効果が「糖質」の約3倍、脂質の約5
倍もあるのです。肉、魚、卵、大豆製品などを「糖質」にプラスして食
べるようにすべきです。
 「ビタミンとミネラル類」は、「糖質」と「たんぱく質」の働きを十
分発揮させる働きをします。ミネラル類は、野菜、海藻、果物などに多
く含まれているのです。何はともあれ朝食は抜かないことが大切です。
 岡部医師は、昼食は麺類や丼物、カレーライスのような単品料理はで
きるだけ避けて、おかずの多い定食を食べるよう勧めています。
 夕食のメインは、魚、肉、大豆製品などのたんぱく質です。魚は白身
魚、肉は赤身の肉、大豆製品には豆腐を岡部医師は勧めています。揚げ
物などの脂っこい料理はできるだけ控えめにして、夕食はさっぱりとし
た和食にすることが大切です。あまりこってりした夕食を採ると、胃に
負担がかかり、朝食が採れなくなることがあります。
 以上のような食事を心がけることによって、内臓に余計な脂肪がつか
ず、アディポチクチンを増やすことにつながるのです。        
posted by キーヘルス at 02:00| Comment(0) | TrackBack(0) | アディポネクチン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。