2010年10月14日

●セロトニンにとって最高の食品はバナナである

 「必須アミノ酸」といわれるものがあります。必須アミノ酸とは、そ
の動物の体内で合成できず、栄養分として摂取しなければならないアミ
ノ酸のことです。必要アミノサン、不可欠アミノ酸ともいいます。「必
須アミノ酸」には、次の9種類があります。
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    1.トリプトファン      6.バリン
    2.リジン          7.ロイシン
    3.メチオニン        8.イソロイシン
    4.フェニルアラニン     9.ヒスチジン
    5.トレオニン
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 セロトニンに関係があるのは「トリプトファン」です。トリプトファ
ンを含む食品は、豆類、赤身の魚、乳製品、卵などがあります。いずれ
も日本の家庭料理によく使われるものであり普通に食事をしていれば、
セロトニンが不足することはないでしょう。果物でいうと、バナナやア
ボカド、青汁の原料であるケールにも、トリプトファンは多く含まれて
います。
 しかし、トリプトファンが脳内に取り込まれるには、炭水化物の助け
が要りますし、トリプトファンを合成するには、ビタミンB6が必要に
なります。炭水化物は、人間が活動するエネルギーを作り出しているの
ですが、脳の唯一のエネルギー源になるブドウ糖は、基本的に炭水化物
を起源とするものです。
 炭水化物は米をはじめとする穀類、イモ類、果物などに多く含まれて
います。よく毎日の食事を減らしてダイエットをしている人がいますが
炭水化物をとらないと、脳の活動が低下してしまう恐れがあります。
 ビタミンB6は、サンマ、イワシ、サバ、タイ、カツオ、マグロなど
の魚や玄米、大豆などに多く含まれています。このように考えると和食
はセロトニン神経にとっては、最適の食事といえます。とくに玄米は、
ビタミンB6と炭水化物が豊富であることとバナナはトリプトファン、
ビタミンB6、炭水化物のすべてを含んでおり、セロトニン神経にとっ
てベストな食品です。忙しくて食事が取れないときなどは、バナナだけ
は食べるようにすれば、脳の活動は衰えないでしょう。

●夜ぐっすり眠ることが良い循環をつくり出す

 ストレス──これは人間が現代社会で生活していくうえで避けては通
れないものです。有田秀穂先生は、ストレスに関して、2人の人物を引
き合いに出して、面白いことをいっています。
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 ストレスは、お釈迦さまのことばでは「苦」に当たります。お釈迦さ
 まは、悟りを開くまで、あらゆる苦行をして自分自身にストレスをか
 けました。その結果、何ひとつとして苦に打ち勝つものは見出せない
 ことを知りました。つまり、生きることは苦であり、その苦に勝つこ
 とはできないというのがお釈迦さまの結論だったのです。もう一人ス 
 トレスについて重要な教えを残してくれたのは、カナダのハンス・セ
 リエ(1907〜82年)という医学者でした。セリエはストレスに
 関する研究を続け、ストレス学説を世界ではじめて発表しています。
      ──有田秀穂著『ストレスに強い脳、弱い脳』/青春新書
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 ハンス・セリエは恐ろしいことをいっています。セリエの学説による
と、ストレスがかかる状態が長期化すると、人間は胃潰瘍になり、免疫
力が落ちて、副腎皮質というところから「ストレス・ホルモン」を出す
ようになります。このストレス・ホルモンは、血圧を高めて糖尿病を起
こす原因になります。そしてこの状態が長く続くと、最終的には死にい
たることになります。
 多少イヤなことがあっても、一晩ぐっすり眠るとすっかり忘れてしま
う人がいます。要するに図太い心を持っている人です。問題は、このぐ
っすり眠るということが重要なのです。
 もし、ぐっすり眠れないと、ストレスが残っていろいろなところに悪
影響が出てしまいます。したがって、ぐっすり眠るということは、スト
レス解消に一番良いのです。
 それでは、どうすればぐっすり眠ることができるのでしょうか。
 眠りに深くかかわっているのは、メラトニンというホルモンです。こ
のホルモンは「睡眠ホルモン」と呼ばれています。それは、メラトニン
が脳から分泌されると、グッスリと眠ることができるからです。ところ
が、そのメラトニンをつくる原料になるのがセロトニンなのです。
 セロトニンは寝ている間は生成されないのですが、昼に太陽の光の下
で活動し、多くのセロトニンが蓄えられていると、メラトニンが多くつ
くられるので夜ぐっすりと眠ることができるのです。つまり、質の良い
睡眠をとるためには昼間にセロトニンがたくさん出るような生活をする
ことが必要なのです。
 夜ぐっすりと眠れると、朝の目覚めもよく、日中は多くのセロトニン
が出る生活を送る可能性が高いのです。質の高い睡眠→良い目覚め→セ
ロトニンが出る行動──この良い循環をつくるべきです。
                  ──[ストレスと脳の話/06]
posted by キーヘルス at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストレスと脳の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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