2008年08月14日

●肝臓の状態をあらわす3つの指標

 お酒を多く飲む人はどうしても肝臓の数値を気にします。です
から、会社の健康診断があると、数日前からお酒をやめたり、量
を控えたりする人が多いと聞きます。
 しかし、こういう努力はほとんど効果がないそうです。なぜな
ら、肝臓の数値は一週間程度の飲酒のしかたにはほとんど影響が
ないからです。たとえ前日に飲んだとしても数値は動かないとい
われます。
 ところで、肝臓の数値とは何でしょうか。血液検査で調べる指
標の中で一番有名なのは次の3つです。
―――――――――――――――――――――――――――――
         1.GOT(AST)
         2.GPT(ALT)
         3.   γ−GTP
―――――――――――――――――――――――――――――
 GOT(AST)やGPT(ALT)の数値が高いということ
は、何らかの原因で肝細胞が壊れて、その中身の酵素が血液中に
漏れ出ていることを示しているのです。これを「逸脱酵素」とい
うのですが、GOT(AST)やGPT(ALT)は、その逸脱
酵素そのものと考えてよいでしょう。血液検査ではそれらの逸脱
酵素の数が血液中にどのくらいあるかを調べているのです。
 GOT(AST)とGPT(ALT)はほとんど同じと考えて
よいですが、GPT(ALT)はGOT(AST)よりも、血液
中から消失するのに時間がかかるため、いったん高値になると、
それが続くという特徴があります。
 それでは、γ−GTPとは何でしょうか。
 γ−GTPとは、GOT(AST)とGPT(ALT)と同じ
く、肝細胞や胆汁の中に存在するタンパク質を分解する酵素のひ
とつです。アルコールや薬剤などが肝細胞を破壊したときや結石
・がんなどで胆管が閉塞したときに、血中に出てくるもので、肝
臓や胆道に病気があると異常値を示します。とくにアルコール性
肝障害の指標として有効なのです。
 ところでアルコールにはγ−GTPが一番敏感に反応します。
禁酒を2週間以上続けると、数値は半分くらいまで低下するとい
われるほどです。数値が300以上になると、アルコール性肝炎
の疑いが出てきます。
 これら3つの指標の正常域の数値を示しておきます。3つとも
正常域内であれば肝臓は一応安全であるといってよいでしょう。
―――――――――――――――――――――――――――――
    1.GOT(AST)    8〜38
    2.GPT(ALT)    4〜44
    3.   γ−GTP   12〜73
―――――――――――――――――――――――――――――

●さらに4つの指標をチェックする必要がある

 肝機能をチェックする指標はこれら3つの指標だけではありま
せん。次の4つの指標もあわせてチェックし、それぞれの意味を
知っておくべきです。正常域の数値を示しておきます。
―――――――――――――――――――――――――――――
    4.ALP       117〜335
    5.ビリルビン      0.2〜1.2
    6.総タンパク      8.0〜6.5
    7.血小板        30〜 20
―――――――――――――――――――――――――――――
 「ALP」は胆管や胆汁内に存在し、乳製品やレバーなどに多
く含まれるリン酸化合物という物質を分解します。胆汁に異常が
あると数値が上がるので、肝機能チェックの指標として使われて
います。しかし、成長期の子供や妊婦、または骨折している場合
も上がるので、そういう見極めが必要になります。
 「ビリルビン」は、古くなった赤血球が破壊されるときに生成
される黄色い色素で、血液によって肝臓に運ばれ、処理後に胆汁
内に捨てられます。血液中のビリルビンが過剰になると、眼球や
皮膚などが黄色に染まりますが、これが「黄疸」なのです。
 肝炎ウイルスの感染によって肝細胞が障害を受けたり、胆汁の
流れが止まるなどの異常が発生すると、この数値は著しく上昇す
るのです。したがって、ビリルビンは肝機能を評価するうえで、
重要な指標といえます。
 「総タンパク」とは、血液中に含まれるタンパクの総称です。
アルブミンという重要な物質があります。アルブミンは総タンパ
クの3分の2を占めるタンパク質で、肝細胞のみで作られ血液中
に存在しています。
 血液中のいろいろな物質を運んだり、体液の濃度を調整してい
ます。もし肝不全になると、アルブミンが作られなくなるので、
腹水や浮腫などの症状があらわれるのです。
 「血小板」は、骨で作られる血液成分のひとつで血液中に存在
し、出血したときに血を止める役割を担っています。肝炎が悪化
すると、線維化が進みますが血小板の数値はそれを反映します。
そして、この数値が10以下になると、肝硬変の可能性が高くな
り、肝がんも疑われるのです。       
posted by キーヘルス at 04:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 肝臓の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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