2008年08月21日

●「脂肪肝」と「内臓脂肪」とは違う

 検診で「脂肪肝」と診断されたことはないでしょうか。
 健康診断による統計データでは、受診者の20%が脂肪肝で
あるとされています。脂肪肝は肝臓の機能を弱めるので、きち
んと治療をしなければならないのですが、脂肪肝には自覚症状
がないので、脂肪肝と診断されても日常に追われてそのまま放
置してしまう人が多いのです。
 ところで、脂肪肝とはどういう病気なのでしょうか。
 脂肪肝という言葉から、肝臓の周りに脂肪がつく病気である
と思っている人が多いのですが、実はぜんぜん違うのです。肝
臓だけではなく、いろいろな臓器の周りにラードのように脂肪
が付く症状は「内臓脂肪」といって脂肪肝とは違うのです。そ
れでは脂肪肝とは何でしょうか。
 成人の肝臓は3000憶個の細胞から成り立っています。こ
の葡萄の房のように連なる細胞の間を、毛細血管が張り巡らさ
れ栄養を取り込んだり、解毒をしたりします。血液を川に例え
ると、川の両岸に細胞の家が長屋状に無数に寄り集まって町を
形成している――これが正常な肝臓です。
 通常健康な人でも、肝臓を形成している細胞の3%程度は脂
肪の固まりに入れ替わっていますが、この程度であれば問題は
ないのです。この脂肪の白い固まりですが、上からポトンとイ
ンクを落としたように見えるところから、脂肪滴/ドロップレ
ットといわれます。
 しかし、脂肪の総量が10%を超えると脂肪摘が目立ちはじ
め、20%を超えると、かなり脂肪摘が目立つようになります
が、この段階では脂肪肝とはいわないのです。これが30%を
超えると、エコーの画像にはっきりと白く映るようになるので
その段階で脂肪肝と診断されます。肝臓は本来であれば、エコ
ーでグレーに見えなければならないのです。このように脂肪肝
というのは肝臓の周りに脂肪が付くのではなく、肝臓の内部の
細胞が丸ごと脂肪摘に入れ替わってしまうことをいうのです。
 肝臓の細胞の30%以上が、脂肪にとって替わるということ
は本来100%機能しなければならない肝臓の機能が70%に
落ちていることを意味します。ですから、そういうときに大量
にお酒を飲むと、肝臓は十分な解毒機能を発揮できないのです。
既出の高山忠利医師は、脂肪肝は脂ののったフォアグラを自分
のおなかの中で育てている状態であるといっています。

●脂肪肝には3つの種類がある

 そもそも肝臓になぜ脂肪が溜まるのでしょうか。
 私たちが普段口にする食物のなかに含まれている糖質や脂肪
は腸において消化・吸収されたあと、門脈という血管を通って
肝臓に運ばれてくるのです。肝臓では、それを次の3つの物質
に作り替えるのです。
――――――――――――――――――――――――――――
         1.コレステロール
         2.中性脂肪
         3.リン脂質
――――――――――――――――――――――――――――
 このうちの中性脂肪がタンパク質とくっついて、「リポ蛋白」
という物質になります。このリポ蛋白は血液によって全身に運
ばれ、エネルギーとして使われるのです。これが正常な働きで
す。
 しかし、日頃から甘いものや脂っこいものを多く摂取したり
アルコールをとり過ぎていると、肝臓では必要以上の中性脂肪
が作られてしまい、リポ蛋白になれなかった余分な中性脂肪は
そのまま肝臓に溜まってしまうのです。これが脂肪肝の原因で
す。ところで、 脂肪肝には次の3つの種類があります。
――――――――――――――――――――――――――――
        1.過栄養性脂肪肝
        2.アルコール性脂肪肝
        3.ダイエット脂肪肝
――――――――――――――――――――――――――――
 「過栄養性脂肪肝」とは要するに食べ過ぎと運動不足が原因
で起こります。したがって、脂肪肝の中では過栄養性脂肪肝が
一番多いのです。暴飲暴食をしたり、毎晩毎晩宴会に付き合っ
ていると、3ヶ月も経てば、立派な脂肪肝ができあがってしま
うのです。過栄養性脂肪肝の場合は、GPTに異常があらわれ
るのが一般的です。
 「アルコール性脂肪肝」とは、そのものズバリお酒の飲み過
ぎです。この脂肪肝になるのは簡単です。日本酒を毎日3合以
上飲み続けると、1〜2年でアルコール性脂肪肝になるという
データもあります。アルコール性脂肪肝は、γ−GTPとGO
Tの数値に異常が出てきます。
 「ダイエット脂肪肝」とは何でしょうか。脂肪肝の人は必ず
しも太っているとは限らないのです。食事のバランスが崩れて
しまうと、痩せていても脂肪肝になる危険性があります。
 ダイエットをすると、どうしても食事のバランスが悪くなり
ます。一日菓子パン一個とか、卵とか、フルーツばかりという
ように同じようなものを毎日食べていると、脂肪肝になってし
まうのです。糖質が不足すると筋肉にあるタンパク質を糖質か
えて使うので、タンパク質が足りなくなるからです。  
posted by キーヘルス at 03:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 肝臓の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/105082223
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。