2008年10月30日

●肝がん治療の4つの方法

 検査の結果、肝がんであることがわかったとき、どのような治
療法がとられるのでしょうか。肝がんの治療には次の4つがあり
ます。
――――――――――――――――――――――――――――
         1.肝切除手術
         2.ラジオ波焼灼療法
         3.肝動脈塞栓療法
         4.化学療法
――――――――――――――――――――――――――――
 「肝切除手術」ができるかどうかは、がんの個数とがんの大き
さによって決まります。
――――――――――――――――――――――――――――
 がん個数  1個 ・・・・・・・・・・・・・ 手術可能
           I――3センチ以内 ・・ 手術可能
 がん個数2〜3個  I
           I――3センチ以上 ・・ 手術可能
 がん個数4個以上 ・・・・・・・・・・・・・ 手術不能
――――――――――――――――――――――――――――
 がんの個数が1個のときは、大きさにかかわらず手術が勧めら
れます。それが完治のために一番良い方法だからです。がんの個
数が2〜3個のときは、がんの大きさが問題になります。
 3センチ以内の場合は、手術が最善の方法ですが、どうしても
手術はしたくないという患者さんには「ラジオ波焼灼療法(RF
A)」といって、エコー検査を使って皮膚から肝臓に太い針を刺
し、高周波でがんを焼き切る治療を行うことになります。
 がんの大きさが3センチ以上あるときは、その状況によって、
手術か「肝動脈塞栓療法(TAE)」を行います。肝動脈塞栓療
法は、いわゆる兵糧攻めでがんの栄養源である冠動脈を閉塞し、
血流を遮断することによってがんを殺す治療法です。
 がんが4個以上あるときは肝動脈塞栓療法で治療を行います。
肝切除手術はもちろん外科の担当であり、ラジオ波焼灼療法と肝
動脈塞栓療法は、内科か放射線科で行います。
 入院期間は症状による違いはあるものの、肝切除手術は2週間
ラジオ波焼灼療法は3〜5日間、肝動脈塞栓療法は1週間ほどで
す。
 化学療法としては、5−FU、ファルモリビシン、シスプラチ
ンなどの抗がん剤が肝がんによく効くので、主として肝動脈注入
で使われます。その他に放射線治療レチメイド、活性化リンパ療
法などがあります。

●日本人医師がリードする肝がん治療のノウハウ

 高山先生によると、上記の肝がん治療法のほとんどは、日本の
医師による開発であるというのです。ラジオ波焼灼療法と肝動脈
塞栓療法についても日本人が開発したのです。
 当の高山先生については、手術の方法「術式」の開発者として
も知られているのです。1980年頃までは肝臓の奥にあるがん
は肝臓を2つの部分に(右葉と左葉)に分ける中央線(カントリ
ー線)で切って左右どちらかを取る手術法しかなかったのです。
 しかし、これで手術をすると、肝臓の60%以上を切除するこ
とになり、肝不全で死亡するケースが多く、死亡率はどうしても
高くなったのです。そこでこの問題を解決するため、幕内雅敏先
生が肝臓を8つのブロックに分けて切り取る「幕内術式」を開発
したのです。
 このブロックは、1番地から8番地の8つの区域に分類された
のですが、その中の「尾状葉」とよばれる1番地だけが、表面か
らは見えない奥まったところにあるのです。
 以前はここにがんができた肝硬変は「手の出しようがない」と
されていたのですが、高山先生の考案した術式により、2−8番
地は無傷のまま、1番地のがんだけを摘出することが可能になっ
たのです。これは「高山術式――肝臓の高位背方切除法」とよば
れる画期的なアプローチ法であり、現在世界中の肝臓外科医の間
で注目されているのです。
 このように肝がん手術については、日本が大きくリードしてい
るようですが、ごく最近も肝がん手術について、次のようなニュ
ースが入ってきていますのでご紹介しましょう。ますます日本の
優位が強まりそうです。
――――――――――――――――――――――――――――
 肝臓がんの手術中にがん細胞だけを光らせる新しい手法を、
大阪府立成人病センター(大阪市)が開発し2008年10
月27日発表した。これまで約5人に1人で起きていた可能
性がある小さながんの取り残しが、避けられるという。肝臓
がんの手術を受ける患者は年間約5千人いるが、この手法を
使えば、早期の再発が防げそうだ。  ――asahi.comより
――――――――――――――――――――――――――――
 他のがんへの応用ですが、大腸がんでは光らず肺がんでは1例
しか光っているのが見つかっておらず、ほかのがんへの応用は難
しいようです。   
posted by キーヘルス at 04:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 肝臓の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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