2008年12月04日

●中性脂肪とは何か

 もし、あなたが次の問題を出されたらどのように答えるでしょ
うか。
――――――――――――――――――――――――――――
 「中性脂肪」、「体脂肪」、「コレステロール」は、それぞ
れどこが違うでしょうか。
――――――――――――――――――――――――――――
 「体脂肪」とは人間の身体についている脂肪組織の総称なので
す。そして、体脂肪のもとになるものが「中性脂肪」であり、こ
れが蓄えられて体脂肪になるわけです。これに対して「コレステ
ロール」は、中性脂肪と同じ脂質の1つで、血液中を中性脂肪と
一緒に運搬されて行きます。
 人間のエネルギー源は食事です。「エネルギーの3要素」とい
うのをご存知でしょうか。
――――――――――――――――――――――――――――
          1. 炭水化物
          2.タンパク質
          3.   脂質
――――――――――――――――――――――――――――
 人間が活動をするためには、食事によって身体にエネルギーを
蓄えておく必要があります。炭水化物とタンパク質は、1グラム
で4キロカロリーを蓄えることができますが、脂質は、同じ1グ
ラムで9キロカロリーも蓄えることができるのです。ですから、
身体に重力負担をかけないでエネルギーを蓄えるには脂質で蓄え
るのが、効率がよいのです。
 エネルギーの3要素の中で炭水化物は消化されてブトウ糖とな
り、筋肉や脳のエネルギーになります。これが余ると、ブドウ糖
の固まりであるグリコーゲンとなって、肝臓になどに蓄えられ、
それが脂質に変化するのです。
 脂質の中のコレステロールは、身体の細胞膜や神経やホルモン
として使われ中性脂肪はエネルギー蓄積庫として使われます。コ
レステロールと中性脂肪は、血液の中を流れて運ばれて行くので
す。
 作られた中性脂肪は、主として男性では内臓脂肪、女性は皮下
脂肪として蓄えられます。この男女差は、人類の歴史に遡るので
す。人類の歴史は約50万年といわれますが、2000年前まで
は狩猟生活だったのです。
 狩猟生活における男性は獲物と戦うので、身体が大きく、筋肉
が発達したのです。男性の場合は、獲物を捕えて食べることがで
きるので、短期的にエネルギーを蓄えるだけでよく、グリコーゲ
ンは一日分、内臓脂肪は一週間分程度の蓄えで狩りを続けること
ができます。
 しかし、女性の場合、男性が狩りから帰ってくるまで待つ必要
があります。そのため身体は小さく、省エネルギー的な体格にな
ったのです。そしてエネルギーを長期間蓄えるために皮下脂肪が
発達したのです。これによって、一ヶ月分近くのエネルギーが蓄
えられるのです。

●中性脂肪は余ったエネルギーの倉庫である

 中性脂肪は、エネルギーの摂取と消費の差で、簡単に上がった
り、下がったりするものです。したがって、健診などで中性脂肪
の数値が上がってもそんなに心配することはないし、逆に下がっ
ても安心はできないのです。
 食事をして得たエネルギーが次の食事まで使われないと、中性
脂肪として身体に蓄えられます。日本人はカロリーの60%を炭
水化物に依存していますが、炭水化物は消化されてブドウ糖にな
り、血中を通って肝臓に運ばれてそこで中性脂肪になるのです。
 ですから、健診の前に一週間ぐらい食べ過ぎが続くと、中性脂
肪は高くなりますし、逆に風邪などを引いて一週間ぐらい食事の
量が減ると、中性脂肪は低くなります。したがって、中性脂肪が
高いからといって、わざわざ薬でそれを下げる必要などないので
す。
 中性脂肪を下げる一番有効な方法は空腹時の有酸素運動です。
有酸素運動は、息切れのしない程度の軽い運動でありなるべく食
事前にやると効果が高いのです。なぜかというと、空腹時である
と蓄積されているグリコーゲンと中性脂肪が使われるからです。
空腹時の有酸素運動では、まず、グリコームゲンが燃えてそれが
点火剤になり、次に中性脂肪が燃えるのです。
 空腹時の有酸素運動中に血糖値が、どのように変化するか測定
した結果についてお話しします。運動をはじめると血糖値が10
mg/dl程度上昇して空腹感が消えます。その状態がしばらく
続くと、今度は中性脂肪が燃えます。運動後に汗が出たり、身体
がほてっている間は血糖値が上がって空腹感はありませんが、汗
やほてりが消えると血糖値は下がって急に空腹感が出てきます。
 このことから、最も簡単な中性脂肪対策は、お腹が空かないの
に食事をしないことです。お腹が空かないのに食事をすると、血
中ブドウ糖が高い状態で食事をすることになり、その分が中性脂
肪になってしまうのです。
 しかし、少しぐらい中性脂肪が高いからといって、そんなに心
配する必要はないのです。日本動脈硬化学会では、150mg/
dl以上は脂質異常症という基準を設けていますが、調査では、
この数値以上の男性、女性の死亡率は下がっており、とくに女性
の場合は、全体として中性脂肪と死亡率との関係は男性より少な
いという結果が出ているのです。             
posted by キーヘルス at 04:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 特定検診 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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