2009年01月08日

●医学界には「利益相反」が蔓延する

 自分の健康のことを考えるとき、留意しておくべきことがあり
ます。それは日本では小泉政権の時代から「医療費抑政策」がと
られているということをです。75歳以上の高齢者を分離する後
期高齢者医療制度もそういう観点から制度化されているのです。
 この「医療費抑政策」を主導しているのは財務省であり、担当
部局は厚労省です。厚労省の予算は財務省で決められますが厚労
省自体は医療費を本気で減らそうなどとは考えていないのです。
大枠の予算は「医療費抑政策」で削られますが、獲得した予算か
ら本気で医療費を削減しようとはしないのです。
 タミフルという薬をご存知でしょうか。
 タミフルはインフルエンザの治療薬として有名です。しかし、
インフルエンザに罹患した子供にタミフルを飲ますと、一部の子
供が異常行動を起こすということが問題になったことを覚えてい
る人もいると思います。突然走りだしたり、高いところから飛び
降りたりする異常行動が実際に起こっています。
 このとき厚労省の委員会では、タミフルは関係していないと結
論を出して、絶対に異常行動とは無関係であるとして否定したの
です。専門家の意見であり国民は無理やり納得させられたかたち
になったのです。
 しかし、2007年3月に、その厚労省の委員会の委員長であ
る横田俊平氏――横浜市立大学医学部には、タミフルの発売元で
ある中外製薬から6年間で、1000万円の寄付金が提供されて
いたことがわかったのです。後になって他の委員2人に対しても
発覚し、それら3人の委員は解任されたのです。しかも、もとも
と厚労省のOBが中外製薬に天下っていて、その影響力が大きか
ったことがわかったのです。官民が完全に癒着していたのです。
人の命に関わることであるだけに、こういうことがあってはなら
ないのですが、タミフルは一部の制限措置は出されたものの、依
然として使われています。
 こういう現象を「利益相反」といいます。実は日本だけでなく
海外でもこの利益相反はよくあることなのです。大櫛陽一先生の
本から、海外の例をひとつ紹介します。
―――――――――――――――――――――――――――――
2004年8月1日のワシントンポストで、7月13日に米
国のコレステロール治療ガイドラインの基準を下げる発表を
した委員会の9人の委員のうち6人が、コレステロール低下
薬であるスタチン製薬企業の5社から研究費、謝礼、コンサ
ルティング費を受け取っており、まったくお金のつながりの
なかった委員は1人だけだと報じられました。この新しい基
準により、米国で100万人が高いスタチンを飲まされるこ
とになったのです。
大櫛陽一著『コレステロールと中性脂肪で、薬は飲むな』
                  祥伝社新書/131
―――――――――――――――――――――――――――――

●患者も自分の処方内容の知識を持つべし

 なぜ、米国のコレステロール治療ガイドラインの話をしたかと
いうと、実はこの米国の基準がベースとなって、日本でさらに新
しい基準が設定されたからです。日本では総コレステロールの基
準が下げられたことによって、コレステロール低下薬の対象者が
増加したのです。
 具体的にいうと、閉経後の女性の半数が対象者に加えられたの
です。海外では閉経後の女性に関しては、コレステロール低下薬
が処方されることはほとんどなく、処方をしているのは日本だけ
です。
 この閉経後の女性を対象者に加えたことによる年間売上高は、
約3000億円にも達するのです。基準を決めているのは、日本
動脈硬化学会なのですが、その理事長を務めた松澤佑次氏が20
03年度まで教授をしていた大阪大学医学部第二内科に対する奨
学寄附金について、情報開示による調査によると、2000年度
から2005年度6年間の合計額は、8億3808万円という驚
くべき数字になるのです。そのほとんどは、製薬会社からの寄付
金なのです。
 既に述べたように、総コレステロール値が220mg/dlを
超えると「高脂血症」と診断されるのです。これは閉経後の女性
の半分を、高脂血症という名の病人に仕立て上げるための陰謀だ
ったのです。「総コレステロールが高いと心筋梗塞を起こす危険
があります」という脅しをかけたのです。
 しかし、欧米では心筋梗塞が日本の3倍以上起きているのです
が、欧米での基準は、LDLコレステロール値で190mg/d
lであり、これを総コレステロール値に直すと、約280mg/
dlであって、220mg/dlは正常値なのです。それなのに、
60mg/dlも下げて多くの病人を作り、薬の売上げに貢献さ
せたのです。これはとんでもない話です。
 このことからわかるように何でも医師のいうことを盲信せず、
患者も勉強して納得のいかないことには質問をして、説明を求め
るべきです。そして、説明に納得したら医師の処方を受け入れる
という姿勢が必要です。
 平均的な医師は、患者が薬などに詳しいことがわかると、無理
に処方を押し付けることをせず、それでもその処方が必要なとき
は患者に対して詳しい説明をしてくれるものです。自分の健康の
ことでもあり、自分に処方されている薬などについては、患者と
してよく研究する姿勢が必要であると思います。それが一番の健
康法であると思います。                 
posted by キーヘルス at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 特定検診 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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