2009年03月05日

●アディポネクチンとは何か

 アディポネクチンという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
 この問いに答える前に、岡部正氏という医師をご紹介する必要
があります。岡部氏は、東京・銀座にある「岡部クリニック」の
院長兼経営者であり、日本糖尿病学会認定専門医・指導医です。
タレント・司会業のみのもんた氏の糖尿病の主治医としても有名
です。日本テレビの「おもいっきりテレビ」にもたびたび出演す
る有名な医師です。
 その岡部正氏が次の本を上梓しています。この本には驚くべき
ことが書いてあるので、しばらくご紹介することにします。きっ
とあなたの健康法にヒントを提供するでしょう。
――――――――――――――――――――――――――――
 岡部正(医師)著
 『奇跡のホルモン「アディポネクチン」――メタボリックシ
 ンドローム、がんも撃退する』     ――講談社α新書
――――――――――――――――――――――――――――
 アディポネクチンというのは、1996年に日本で発見された
体の脂肪(脂肪細胞)から分泌されるホルモンの名前です。日本
で発見されたので、「ジャパニーズホルモン」として世界で話題
になっているのです。
 岡部正の本には、アディポネクチンの有効性について次のよう
に書いてあります。いいことづくめ、まるで夢のようなホルモン
ですね。
――――――――――――――――――――――――――――
 アディポネクチンは、血糖を下げるインスリンの働きを助け
 る作用があり、糖尿病の予防と改善に役立ちます。血管を広
 げる作用により、血圧を下げる効果もあります。また脂肪の
 代謝を活性化し、中性脂肪を減らします。さらに、傷んだ血
 管を直接修復することにより動脈硬化を防いでくれます。こ
 のようないろいろな作用があることから、いま話題のメタボ
 リックシンドロームの予防と改善のカギを握るのもアディ
 ポネクチンと考えられています。
                ――岡部正著の前掲書より
――――――――――――――――――――――――――――
 そこで、改めてアディポネクチンとは何かです。
 これまで体の脂肪とは、食べ過ぎ、運動不足によって余ったエ
ネルギーを貯蔵する倉庫と考えられてきたのです。しかし、最近
の研究により、脂肪細胞にはさまざまな生理活性物質を分泌する
働きがあることがわかってきたのです。この脂肪細胞が分泌する
生理活性物質のひとつがアディポネクチンです。

●アディポネクチンはホルモンである

 アディポネクチンを発見したのは、大阪大学医学部分子制御内
科の松澤佑次先生の研究グループです。この発見は日本人による
医学上の画期的業績として世界中から注目を集めているのです。
 体の脂肪から分泌される生理活性物質には、善玉物質と悪玉物
質の2つがあります。そのうちの善玉物質がアディポネクチンな
のです。
――――――――――――――――――――――――――――
 善玉生理活性物質 → アディポネクチン
 悪玉生理活性物質 → TNF−α、PAI−1、IL−6
            など
――――――――――――――――――――――――――――
 善玉物質と悪玉物質とは、どういう関係にあるのでしょうか。
 アディポネクチンと悪玉物質とは、ちょうどシーソーゲームの
ような関係にあります。血液の中に悪玉物質が多くなるとアディ
ポネクチンは少なくなり、悪玉物質が少なくなると、アディポネ
クチンは多く分泌するのです。
 つまり、こういうことです。太って脂肪が増えるとアディポネ
クチンも増えるのかというとそうではなく、肥大化した脂肪細胞
からはアディポネクチンの分泌量が減ってしまうのです。
 内臓脂肪が増えると、いろいろな悪玉の生理活性物質が分泌さ
れ、その分アディポネクチンの分泌を抑えてしまうのです。逆に
やせて内臓脂肪が減るとアディポネクチンは増えてくるのです。
これをまとめると、次のような循環になります。
――――――――――――――――――――――――――――
 太る → 内臓脂肪が増える → アディポネクチンが減
 る → 糖尿病・高血圧・高脂血症・動脈硬化・メタボリ
 ックシンドローム + がんになりやすい
               ――岡部正著の前掲書より
――――――――――――――――――――――――――――
 アディポネクチンはホルモンです。それが証明されたのは20
03年のことです。ホルモンとは何でしょうか。ホルモンは、体
の中で作られて、血液で目標になる組織に運ばれその受け皿(受
容体)にくっついて代謝などに影響を与える物質のことです。
 実はアディポネクチンは1996年に発見されたのですが、最
初は受け皿が見つからなかったのです。しかし、2003年に東
京大学大学院医学研究科糖尿病・代謝内科研究室が見つけたので
す。これで、アディポネクチンは生理活性物質から昇格して、ホ
ルモンの仲間入りを果たしたのです。それは、日本の肥満研究が
世界のトップクラスであることを示しているのです。    

posted by キーヘルス at 03:21| Comment(0) | TrackBack(0) | アディポネクチン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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