2009年09月10日

●血栓が詰まりやすい脳と肺

 人間は歩けなくなると、急速に体力が衰えるといわれます。それはミ
ルキングアクション――足から血液が心臓にスムーズに戻るための運動
が大幅に減少してしまうからです。
 飛行機のフライトや列車の旅などで長時間体を動かさないでいると、
足の筋肉が硬くなります。そうすると、足から心臓へ静脈血が戻りにく
くなり、血液が滞る「うっ滞」が生じます。「うっ滞」が起きると血液
が固まりやすくなり「血栓」ができる恐れがあるのです。
 血栓は血の固まりですが、それは血液に乗って流れて行き、体のいろ
いろな場所で血管を詰まらせる恐れがあるのです。最も血栓が詰まりや
すいのは、脳や肺の細い血管なのです。
――――――――――――――――――――――――――――――――
    脳で血栓が詰まる ・・・・・ 脳動脈血栓塞栓症
    肺で血栓が詰まる ・・・・・ 肺動脈血栓塞栓症
――――――――――――――――――――――――――――――――
 このうち、「肺動脈血栓塞栓症」は「エコノミークラス症候群」と呼
ばれて有名になりましたが、これは飛行機内でもときどき歩くとか、足
を震わせる運動を繰り返すだけでも防ぐことができるのです。

●毛細血管と細胞との関係

 血管の最先端には毛細血管があります。この毛細血管と細胞との関係
は、どうなっているのでしょうか。毛細血管が細胞の一つひとつにつな
がっているのでしょうか。
 この毛細血管と細胞との関係について、高沢謙二先生は次のように説
明しています。
――――――――――――――――――――――――――――――――
 細胞と毛細血管との関係を説明するのにわかりやすいイメージは、細
胞は海に浮かぶ小島、というものです。一つひとつの細胞が小島の一
つひとつにあたります。小島(細胞)のまわりを囲む海には動脈の毛
細血管を経由して運ばれてきた酸素や栄養が浮いています。小島に酸
素や栄養を陸揚げするのにあたるのが細胞への酸素と栄養の取り込み
です。その方法は、細胞を包む膜(細胞膜)の内と外との濃度の差を
利用して細胞の中へと取り込むのです。
――高沢謙二著、『「若返り血管」をつくる生き方』より
講談社+α新書258−2B
――――――――――――――――――――――――――――――――
 細胞を意味する小島からは一酸化炭素や老廃物が細胞膜を通して海に
捨てられ、それらの一酸化炭素や老廃物は、静脈の毛細血管が吸い上げ
るのです。ここでいう海の主成分はコラーゲンであり、細胞をくっつけ
るのに最適の成分なのです。

●血管の構造と加齢による血管の変化

 血管はどのような構造になっているのでしょうか。
 血管を輪切りにした場合、血液が通る内側から外側に向かって3つの
膜があるのです。これは動脈も静脈も同じです。
――――――――――――――――――――――――――――――――
 内膜
 中膜 ・・・・・ エラスチンで織られた筋肉の線維と筋肉で構成
 外膜
――――――――――――――――――――――――――――――――
 血液の流れと直接接するのは、内膜の表面を覆っている「内皮細胞」
です。血管の中膜はエラスチン――これはコラーゲンが主な成分の平滑
筋で構成されているのです。つまり、血管はコラーゲンでつくられるチ
ューブと考えてよいと思います。
 しかし、加齢によって血管を構成しているコラーゲンは、若い弾力性
のあるものから弾力性が失われた年寄りタイプのものに変化します。こ
れによって、血管は弾力性を失い、硬くなるのです。これを血管の老化
といいます。そして加齢の進行によって血管の老化も進行するのです。
 それでは加齢によって血管と直接接する内臓にはどういう変化が現れ
るのでしょうか。
 加齢に加えて、食べ過ぎや運動不足を続けていると、余分なコレステ
ロールや中性脂肪が血管にたまります。そうすると、やがて血管の内膜
にお粥のようなかたまりができてくるのです。これを「プラーク」と呼
んでいます。
 さて、内皮細胞は整然と並んでいるタイルのようなものです。そこに
コレステロール――とくに悪玉コレステロールを含む血液が流れると、
整然と並んでいるタイルに傷がつき、はずれてしまうタイルも出てきま
す。
 タイルがはがれた場所からは悪玉コレステロールが入り込み、血管の
内膜にまで侵入を果たすようになるのです。さらに悪玉コレステロール
は血管にいる活性酸素とくっついて、酸化悪玉コレステロールという破
壊力のあるものに変化するのです。 ―― [血管の話/03]
                 
posted by キーヘルス at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 血管の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/127650388
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。