2008年03月13日

●降圧剤で血圧を下げるメカニズム

●血圧を決める3要素とそのメカニズム

 高血圧症と診断されると、いくつかの降圧剤を飲まされます。しかし、患者は、自分が服用している薬がどのように血圧を下げるのかについてほとんど知ろうとしません。また、医師も患者から聞かれない限り、なぜそれらの薬を飲むことが必要なのかについて説明しないものです。
 しかし、薬というものはすべからくそうですが、作用と副作用というものがあります。とくに降圧剤は、副作用の多いものが少なくなく、かつ長期間にわたって飲み続ける必要があるので、基礎的なことは知っておくべきです。
 血圧とは、血液が血管の壁を押しつけている圧力のことです。血圧を決める要素は次の3つです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
           1.循環する血液の量
           2.血管の太さの大小
           3.心臓が収縮する力
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 容器に液体を流す場合について考えてみましょう。ここで「血管の太さの大小」とは、容器の大きさのことです。容器の大きさが同じで、液体の量が多くなると、容器ははちきれそうになって圧力は高くなります。逆に液体の量が少ないとスカスカして圧力は低くなります。また、液体の量は同じでも容器が拡張すればやはりスカスカになって圧力は下がります。
 人間や動物は獲物を追いかけたり何かをやろうとすると、筋肉だけでなく、脳も最大限に働かせる必要があるので、体内からアドレナリンというものを出してそれができる体を準備します。
 まず、気管支が拡張し、酸素を取り入れます。皮膚や腸には栄養分や酸素は少なくてもよいので、その部分の血管は収縮して、内部にある血液を皮膚や脳に回します。筋肉や脳の血管は広がり、血液をたっぷり受け入れます。そして肝臓のグリコーゲンを素早くブドウ糖に変換します。
 アドレナリンは心臓を強く収縮させ、大量の血液とともに酸素やブドウ糖を脳と筋肉に送り込みます。このさい、いつもより大量の血液を送り込む必要があるので、血圧は上がることになります。
 ところが、筋肉や脳の血管が硬くなっていて広がらない場合は、さらに血圧を上げて通すことになります。動脈硬化――血管が硬くなっていると、血圧が上昇し易くなるのはこれが原因です。

●メカニズムに合わせて薬で血圧を下げる

 上記の血圧の上がるメカニズムに対して、降圧剤でどのように血圧を下げるのかについて考えてみましょう。血圧を下げる方法は次の3つです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
    1.血液量を調整して下げる → 利尿剤
    2.交感神経を抑えて下げる → ベータブロッカー
    3.血管の太さ調節で下げる → カルシウム拮抗剤
―――――――――――――――――――――――――――――――――
 第1は「血液量を調整して下げる」方法です。

 塩辛いものを多く食べると、水が飲みたくなります。これは血液中のナトリウム濃度が高くなったので、「水を取って薄めよ」という指令が脳に出ているからです。しかし、すぐに水を飲まないと、血圧を上げて尿の出を良くし、塩分を減らそうとするのです。
 これに対しては利尿剤が効果的です。利尿剤には塩分(ナトリウム)の排出を促すことで、同時に水分も尿として出して体液を減らし、血圧を下げる効果があるからです。

 第2は「交感神経を抑えて下げる」方法です。 

 アドレナリンというホルモンは交感神経の作用を強めるのです。アドレナリンは体の活動力を高めるように作用し、その働きはアルファ作用とベータ作用の2つに分けられます。アルファ作用は、末梢血管を収縮する働きをします。ベータ作用はそれとは逆に筋肉の血管や気管支を広げたり、心臓を刺激して心拍数を増加させたりする働きをします。
 こうした交感神経の働きをブロックして血圧を下げるために使われるのが、ベータブロッカーやアルファブロッカーですが、前者がよく使われます。ベータブロッカーは狭心症の薬として開発されたもので、心臓の収縮力を抑制して血圧を降下させる働きがあり、安全性の高い薬とされています。これに対してアルファブロッカーはアドレナリンの作用で末梢血管が収縮するのを抑えて血液の流れを良くして血圧を下げます。この薬は長く使うと問題があります。

 第3は「血管を太さ調節で下げる」方法です。

 血管の太さ調整に最も多く使われるのがカルシウム拮抗剤です。心臓や血管の筋肉細胞――平滑筋の収縮にはカルシウムが大きく関わっています。平滑筋が収縮するためには細胞の外から内側にカルシウムイオンが流入する必要があるのですが、カルシウム拮抗剤はこの穴を塞いで平滑筋を収縮させないようにする−−つまり、弛緩させ血圧を下げるのです。しかし、この薬には大きな問題があることがわかってきています。これについては次回に述べます。 
posted by キーヘルス at 04:51| Comment(1) | TrackBack(0) | 血圧の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Posted by コーディネート at 2013年08月03日 13:18
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